大麻解禁派みたいな人をたまに見るようになった。
大麻は巷じゃシャブなんかとよく混同されるが、(保健体育の教科書では同列に扱われてる)他の薬物なんかといっしょくたにされる筋合いはなく、
言うなれば今合法のタバコよりも依存性は高くないらしい。(もっともタバコはどんどん肩身狭くなってるが。違法ではないのに吸う場所はどんどん無くなり、人によっては吸ってるだけで非国民扱いしてくることもある)
大麻は幻覚作用を持つが、その感覚変化にしてもLSDとは違ってなんかストーナーといってすごくボーッとして沈む感じとか、
感覚が鋭くなって食べ物が美味しく感じたり物の形が美しく感じられたり友達と仲良くなりやすくなったりするらしい。
そんなこんなでタイとかカナダとか国によっては解禁してるところも増え始めている。
だったら日本でも解禁すりゃいいじゃないかという理屈だ。それどころか早く解禁しなきゃ世界的な大麻市場の拡大に付いてけなくなるとか云々。
とはいっても何事もそうであるように、リスクが全くゼロということではない。
正しく知ってメリットと天秤にかけて個人の責任で判断すべきである。ホイホイとすぐ他人とか国のせいにする前に。
例えば熱した煙を吸うのでタバコとおんなじで喉の粘膜を痛めて咽頭癌とかの原因にはなる。
それから、依存性にしたって全くのゼロではないことには留意する必要がある。
というかそもそもの話、モノ自体が持つ依存性の高低を語る前に、何か問題から目を逸らすためにそのモノを使えば何だって依存症の原因になりうる。買い物やセックス、云々。
また、独特のにおいがあってキツイという話もあり、日本人的にはここがハードルになるような予感がしている。
あと、思うにいま大麻吸ってる人はミュージシャンのような元々感性が鋭敏な人や、海外の情報を仕入れたり行ったりできるような情報感度やバイタリティが高い人が多いように思う。
だから大麻と上手く付き合って芸術に活かしたり友達と楽しんだりできてるようにも思う。
しかし大麻が解禁され、広く流通するようになれば、そういう人ではない、あえてバッサリいうと、とんでもないバカや怠け者も吸うようになるわけである。
具体的にいうと、Fラン大学生が大麻を死ぬほど吸って文字通り死んだり、留年したり、飲酒運転ならぬ喫煙運転で何人も殺す絵が見える。
あるいは普段からボーッとしてるタイプの人間がますますボーッとして大麻に逃げ込み約束とか仕事のアポとか全部破るようになる。
法を変えて解禁・流通させるとはそういうものである。ハードルを低くするときは自分が想像できないくらいバカなやつにも行き渡る事を想定しなくてはならない。
それから気になるのは、日本の場合だと、元からシャブとかMDMAとかが蔓延してる国で大麻だけ部分的に解放するとかそういうことではなく
酒とタバコしかない国にいきなり大麻がラインナップに加わるような感じになるのは違和感バリバリにならないだろうか。まあこれはどうでも良いか。
思うに人を酔わせて社会生活のタガを緩ませるものは酒とタバコくらいで充分なようにも思う。
そもそも人の嗜好品としての歴史が長い酒ですら未だにうまく付き合えている人は少ない。
正しく人の気持ちを緩ませるコミュニケーションツールとして使うより、裸になったりゲロ吐いたりレイプしたりと言った用途の方によく使われている。
そこへ尚更タガ緩ませ用品ラインナップが増えたところで社会が上手く回るとは思えない。
人は常に低きに流れるし、ちゃんと物事に正対できる人は少ない。