若い人の方が無鉄砲で大人の築いてきた常識に囚われず自由な発想をしやすいという考えがある。
でも最近それが逆になってるんじゃないかという気付きがある。
若い人ほどいやに古臭いレッテルを貼りがちではないか。
友達と楽しく遊んで頑張って良い大学出て自立して稼いで子供産んで家を建てるべきみたいな。
今は情報化社会だから、ネットでそういう"常識"を身につける前に予習できてしまう。
しかし経験が足りないから言葉通りに鵜呑みにしてしまう。
それが身内で繋がってる各種SNSでシェアされて共感を生み、ますます認識が強化される。(彼らはインスタとかTikTokを身内で相互フォローしており、まるで町内会の回覧板だ)
もちろん想像力も育まれていないから、常識から外れる生き方について思いを馳せることができない。
あとは学校的な現実にドップリ浸かってしまうことだ。
とにかく若いうちは規範意識が強く、個性が尊重されない。規範に反逆する不良生徒はカリスマにならず、煙たがられる。
似たような年、地域、頭脳の人間がひとかたまりにされて同じ授業を受け同じ場所で過ごすという環境に慣れすぎて、
自分たちはこうあるべき、これが良くてこれが面白い、という姿に囚われやすく輪を乱す人が許されない。
上下を決め、下の人や外れる人に対する想像力は培われない。うっかり培えば自分が立場を失う隙を与える。
こうして若者ほど常識固定観念上下関係といったものに、アッサリ無抵抗に絡め取られてしまう。
現状打破するアイディアを受けられるのはむしろ色々な経験を経て、常識の正体や個別の人の実態を立体的に理解できるようになった、成熟した大人の方である。
はたしてそんな大人が実のところどれくらいいるかは疑問ではあるが。
昔は上から押し付ける大人と反発する子供というある意味単純な構図だったが、
今は勝手に作ったルールで雁字搦めになる子供とそれを解いてやる大人という関係が必要になる。