skulguyのブログ

とりとめのない完全な独り言を書き連ねていきます

変人の処世術

思考、行動、何をしても人とズレる。

俺は生まれてこの方、自分のこうした変人的な性質と格闘し続けてきた。

本人の性質や知見と環境がうまく噛み合い、突き抜けられれば天才になるが、そうでなければ的外れの昼行燈の穀潰しにしかならない。

博打のような性質だ。

 

だから基本的な生存戦略は、変に目立とうとしないことだ。

なるべく黙って静かにし、自分で判断せず、行動せず、注意深く確認して、とにかく周りと同じようにする。

相手に従い、指示や誘いは断らない。どうしても断るなら理由や代案を添えて柔らかくする。

困り事は積極的に手伝う。

自分が話すのではなく徹底して聞き役に回る。

とにかく真面目で丁寧な態度をとる。

これは一番変人が擬態しやすく、受け入れられやすい。

逆に、変に自分の主張を通そうとして悪目立ちするのが最悪だ。

積極的に自分の意見を言ったり、新人に仕事を教えようとしたり、居場所を作ったりしようとするのも避けるべきだ。

変にしゃしゃろうとするとボロが出る。どうせ大したことはできない。

 

これは自己否定とは違う。

仕事に代表される、色んな人が集まって利害が絡むような空間では、上手に自分を隠すスキルが必要というだけのことだ。

趣味などの自分が伸び伸びできる空間を作って、そこで羽を伸ばして自分らしく生きれば良い。

変人であることを否定も肯定もせず、淡々と受け入れることで、

この性質と環境を正面からじっくりと観察し、対策を立てることができる。

 

で、話を戻すが、

生存戦略として書いたこの"真面目で優しく受動的"な態度にはデメリットもある。

具体的に言い換えると、近づいちゃいけないタイプの人が二つあると思っている。

 

一つはパワハラモラハラタイプというか、支配的なタイプの人だ。

もう少し具体的に言うと、自分の意見ややり方をゴリ押しする人、自分の思う通りにしないと気が済まないタイプの人だ。

役職の上下に関係なく、どの組織にも一定数いる。

感情的な貸しを作り、理屈で逃げ道を塞ぎ、正当性を主張し、反論や相手の意見を否定して封じるのが上手い。

頭ごなしにキレるだけのバカならほっとけば良いし、今時はすぐお払い箱にもできるが、

少し頭が良いハイブリッドタイプだと、いつの間にか相手のペースに絡め取られてしまう。

俺は頭の回転も勘も鈍いので、尚更それに気付くのが遅れる。

この手のタイプに目をつけられ、都合のいいコマ、サンドバッグにされやすいのは否めない。

 

もう一つは直感派タイプだ。

直感派とは、雰囲気や文脈が抜群に読めて、

感覚的にパッとその場で求められている答えがすぐわかったり、人に合わせられたりするようなタイプだ。

机がグチャグチャなのにやたら仕事が早い人が一人くらい思い浮かばないだろうか。

俺のような変人タイプは、 この直感派の人とは徹底的に合わない。

直感派タイプは、そもそもなぜ俺のような感覚がズレた人間がいるのか理解できない。

実害がないうちから、ズレた人間がいるということ自体にイラつくことさえある。

また、この手の人には質問がしづらい。

質問が何だかズレていると思った瞬間に苛立つ。

また、感覚派タイプは言語化も不得意なので、フワッとした返答しか帰ってこない。

分かるまで聞こうとしてしつこく聞くと、言葉の弾がなくなって怒る。

俺は俺で、フワッとした言葉を文脈や雰囲気で補うことも不得意なので、噛み合わなくなって事故る。

 

色々経験したが、対策としては、結局この手のタイプとの接触はそもそも避けるべきである。

三十六計逃げるに如かずというやつで、離れるのが一番だ。

しかしどうしても離れられない時もある。

だから上手に断る方法、いなす方法、そもそも舐められないようにする方法、

この辺のスキル必要なのだが、まだ上手くできないので課題だ。

 

変人が生き残るには年齢も重要なファクターになる。

変人タイプは年下であれば、少しくらい変な行動や言動をとってしまっても、

逆に可愛がられたり弄られたりして受け入れられることもある。

しかし年上になってくると、相手からすれば段々そういう軽い絡みはしづらくなる。

むしろ、年を経るごとにまともであることが期待される。

だからますます自分を隠すスキルに磨きをかけなくてはならない。

職場であれば、長くやってれば周辺知識は無駄につくが、自分からはひけらかさないほうが良い。結局は役に立たないことが多い。

人から聞かれてはじめて、それも簡潔に答えるくらいの塩梅でちょうど良い。押し付けがましいのは嫌われる。

 

人と働く上で、利害が絡む限り、どうしても人の評判は気になる。

なのでたまにSNSで仕事ができない人の悪口なんかを見ると凹む。

全然関係ない人の悪口でも、なんだか自分に言われてるかのような気がして、勝手に落ち込んでしまう。

悪口を言われている人は俺と同じで感覚がずれていて、

しかも自分がズレていることに気付かず、露骨にサボったり自己主張したりして、

見事に落とし穴にハマっているという塩梅であることが多い。

変に強気だったり強情だったりするところがあるのかもしれない。

でも仕事の愚痴を言う人の仕事ぶりもせいぜい並、あるいはできない人ともドングリの背比べだったりする。

だから気にしないことだ。

上にいるような人は、そもそも上しか見てないことが多い。

今日見かけた奴にしても、自分の仕事の不始末を指摘されたのを逆ギレしてたりしていた。

のみならず、過去に付き合ってた女の子の足の臭いを嗅いでたとか、そんなおぞましいことまで書いてあった。

よく考えたら、仕事のことを同僚に愚痴るでもなくてSNSに書いちゃう時点でズレている。

 

社内で仕事ができるオーラを出して、ブログやfacebookでも発信して、

なんだかキラキラ働いて、支配的に振る舞ってた奴もいたが、

そいつの人事グレードは俺と一緒だったことを思い出す。

歳をとってから変な部署に飛ばされ、最後はクビになっていた。

そいつもきっと変人だったのだ。