月初から雨でしかも月曜日だ。
湿気がすごい。部屋の中もモワッとする。
起きた瞬間、ベッドが霧吹きをかけたみたいになっており、ペトッと肌に張り付くような触感がする。
肺に吸い込む空気にも水の密度を感じて、心なしか吸い込みにくい。
意識して腹式呼吸、深呼吸を試す。
無意識な時はと呼吸が浅くなっている、ような気がする。腹筋背筋が弱いせいなのか?
また、もしかすると湿気や低気圧だけでなく、酸素不足がだるさの原因だったりするのだろうか?
ともかく空気を入れ替えたい。新鮮な空気を吸いたい。
でも換気しようにもできない。外も同じくらいジメジメしている。雨が降っていなくてもだ。
とにかく湿気がまとわりついて仕方がない。でも逃げ場はどこにもない。
どこか建物の外だろうと中だろうと、国中がこんな状態だ。
冷たくて湿気もない、冷蔵庫の中にでも入ってしまいたくなる。
部屋の中の空気は二酸化炭素が濃いのか自然とだるくなる。
ベッドに寝ころびたくなる。
寝転ぶとさらにダルくなる。
副交感神経がONになる。
それでいてぐっすり眠れるほど意識は落ちていかない。
ゆったりとダラダラする時間だけが流れ、過ぎていくのをただやり過ごす。
無為無産なことに魂の炎が燻り、残りどのくらいあるんだか分からない命の蝋が、ジリジリ、ジワジワと溶けていく。
月初は作業的な仕事が多い。
作業的な仕事をいくつもこなしていると、作業興奮が生じる。
充実感や達成感や有用感を感じることさえある。
でもやっていることは作業だ。単純なルーチンでなくとも、付加価値は認められにくい。
AIとか機械に置き換えられるのが宿命だ。
もしそうなったら俺は生き残れるのか?
でもビジョンは全く持てない。
働いて稼いで人に気に入られ人の上に立つ、このルールでは俺に圧倒的不利だ。
モチベも気力も体力も才能も全部ない。
隅っこの方で、自分の取り分まで奪いにくるやつから気付かれないように逃げ延び、生き残りたい。
日曜にピザーラでピザとフライドチキンとポテトを頼み、
一人で爆食いしたら月曜の今日はほとんど腹が空かない。
夕方にナッツとさくらんぼしか食べていない。
ハチャメチャな大学生みたいなことを今になってやってしまう。
大学時代を楽しめなかったので、今になって遅れてきた青春を謳歌しているのだと言ってみても、
良いおっさんが何をしてるのだともどうしても思う。
肉体は精神に合わせて若返るわけではない。