新卒面接の時に判を押すようにどの会社からも問われたこと、総合すると
"集団の中でコミュニケーションを取りながらリーダーシップを発揮してこれまでに無いことにチャレンジし、困難を工夫して乗り越えて何か結果を出したこと"の一点であった。
なんでどんな会社も同じことを言うのだ、他の個性とかは否定するのか、とか思っていたが、いざ働き出してみると正にその通りだ。
一人でできることなんてたかが知れており、いろんな役割をこなす人が色んな考え方を持ち寄ることでアイディアが生まれ実行できる。そして既存の市場に無い解決策を提示することでやっと大きく儲けることができる。
でも、それをこなすことができるようになるだけの訓練を教育段階で受けておらず、せいぜい鍛えられたのは右に倣え長いものに巻かれるの無難にやり過ごす能力くらいではないか。現場の中で磨いていくしか無いが会社は教育機関ではない。
案外ゆとり教育が本来その役割を果たすものだったとも思うのだが、いかんせん教師の質が追いつかず単なる放置プレーになった感はある。対応策をぶん投げられた現場の教師は責める気になれないが。
もう少し具体的に現代社会適応のスキルを上げると、
・論理的思考と人の情緒を理解する能力
・段取りと計画を立てる能力
・人を巻き込んで、指示待ちでなく自分から動くことができる行動力
・これまでに無いことにチャレンジできる胆力
・それらをスピード感持ってやれる頭の回転の速さ
・失敗して凹んでも立ち上がれる精神力
・あとそれを平日6日12時間やり続けられる体力
が全部必要なわけだ。
現代社会で発達障害が増えまくってるのは普通の水準が上がりまくってるからで、たぶん障害とか何も無い普通の人でもキツい。
障害を作り出すのはいつでも普通の側で、極端な話世の中に段差がなければ車椅子の人は障害者にならないわけで。
自分はこれらのスキルを何一つ持たなかったのでだいぶ苦労した。発達障害を疑ったこともあったし、実際そうだったんじゃ無いかと思うけど三十路超えてやっと普通の領域に入れた。これは主観というより会社からの評価として客観的なもので、少しホッとした。
人の3倍努力してやっと人並みというのがこの人生ずっと変わらない。ともすれば燃え尽きてしまいそうになる。
同期の背中ははるか遠くに見えるばかり。それでも明日の飯に困らないように働くだけだけれど。